プロレス生活

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怪物ジェフ・コブは負けても怪物だった

2021年6月7日のDOMINION大阪城ホール大会のセミファイナル、飯伏幸太vsジェフ・コブのスペシャシングルマッチが行われました。結果は19分54秒、カミゴェからの体固めで飯伏選手が辛くも勝利を収めました。しかし、この試合でコブ選手の株も大幅に上がったように思います。

 

オリンピアンの片鱗

コブ選手はいわずとしれた元オリンピック代表です。コブ選手は2004年のアテネオリンピックにグアム代表としてレスリングフリースタイル84キロ級に出場しています。残念ながら勝利することはできませんでしたが、オリンピックに出場したということはコブ選手の財産でもあり、自信にもつながっていることでしょう。

 

コブ選手の肉体や試合運びを見ていると、ナチュラルパワーを感じさせることも多いです。しかしこの日は序盤に片足タックルからマウントを取るなど、レスリング技術をしっかりと見せてきました。やはり動きは超一級といっていいでしょう。こうした動きを普段全面に出してくることはありませんが、まだまだコブ選手の引き出しはあることを見せつけられました。

 

コブゴェの衝撃

コブ選手は相手をまるで人形のように抱えたり振り回したりする姿が印象的です。コブ選手を「怪物」と称することが多いのはそうしたことも理由の一つでしょう。それでも、これはナチュラルパワーではなく、作り上げた肉体です。オリンピック代表選手時代は84キロ級です。同時期にレスリングの選手であった高橋裕二郎選手も84キロ級でした(高橋選手は2002年の全日本学生選手権グレコローマン84キロ級を制しています)。そこから体を鍛え抜き、現在の装甲車のような肉体を手に入れたわけです。高橋ヒロム選手がその肉体に憧れるのも無理はないでしょう。

 

試合終盤には強烈なコブゴェが放たれました。巨体から繰り出されるその膝はまさに兵器です。飯伏選手はえび反りになったまましばらく動けないほどのダメージを受けていました。非常に説得力のある魅力的な技ではないでしょうか。

 

しかし、それでも飯伏選手はリングに沈みませんでした。コブゴェを仕掛けたコブ選手も後ろに倒れるその姿は確かに衝撃的なのですが、おそらくその分、威力が低減しているものと思われます。コブ選手がコブゴェを前のめりになって振り抜いた場合、想像もできないような凄まじいダメージを与えることでしょう。今後、コブゴェはおそらく飯伏選手との試合限定で掟破り的に出す程度になるかと思います。少なくとも新日本のリングでは。それでも、コブゴェをこのまま眠らせるのももったいない気がします。これほどまでに説得力のある技はなかなかないからです。ぜひ、海外マットではコブゴェで暴れ回ってほしいと願うばかりです。

 

ジェフ・コブ最終形態

新日参戦以来、コブ選手は本隊の助っ人のような形で戦っていました。気は優しくて力持ち、南国出身の明るい外国人レスラーとして人気でしたが、それが足枷になっていたのかなかなか結果を残せずにいました。NEVER無差別級王座にもつきましたが、タイチ選手に奪われてからはベルト戦線に絡むことができていませんでした(USヘビー挑戦権利書争いには加わりましたね)。それがユナイテッドエンパイア入りしてからは本来のパワーだけでなく、迫力、色気というものがより前面に出されてきたように思います。

 

コブ選手は2020年のG1 CLIMAXオスプレイ選手、ジェイ選手から勝利を収めています。一方で高橋裕二郎選手に唯一の勝ち星を与えるなど、試合運びにムラがありました。それでも、ユナイテッドエンパイア入りしてからはほとんどピンフォールを取られていません。この飯伏選手とのスペシャシングルマッチが初めてかもしれません。完全に覚醒したと言っていいでしょう。

 

しかし、コブ選手はこうした善戦マンで終わってほしくありません。かつてのノートンさんのように、誰も手をつけられないようなレスラーになる可能性を秘めたレスラーです。私はコブ選手の最終形態はまだこの先にあると思っています。今年のG1 CLIMAXではどのような結果を残すのか、目が離せません。

 

 

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